【読書感想】人生を半分あきらめて生きる:諸富祥彦/幻冬舎新書

読書

「ふつうの幸せ」が難しい時代だ。憧れの仕事、理想の結婚、豊かな老後…そんな選択ができる人はごく少数。日本は、個人の努力とは無関係に、就職できない人、結婚できない人、孤独のまま死んでいく人がますます増える社会になる。そこでは「人並みになれない自分」に焦り苦しむより、人生を半分あきらめながら生きることが、心の奥深く満たされて生きる第一歩となる。自分ではどうにもならない現実に抗わず、今できることに集中する。前に向かうエネルギーはそこから湧いてくる。
臨床経験豊富な心理カウンセラーによる逆説的人生論。

引用元:bookデータベース

心理カウンセラーの諸富祥彦さんによる人生論を説いた著書です。

斬新なタイトルですが、”自分を許すことの大切さ” ”どうやって自分を許していくのか”

を丁寧に分かりやすく著書にまとめてくださっています。

こんな人に読んでほしい!

・「ふつう」という言葉にとらわれている人
・「まだ自分は頑張れる」と無理をしている人
・「自己否定」のクセが付いている人
・「子育て」に悩んでいる人
・「孤独」が不安な人

購入のきっかけ

本当は頑張りたくないんだけど、みんな頑張ってるから私ももっと頑張らなきゃ!とか、

みんな普通に出来てるのに私は全然ダメだなぁ。

とか、私は昔からネガティブ思考が強いタイプで、結構自分を責めてしまう人間でした。

それが社会人になって、転職を繰り返し、30代に突入してから自分を徐々に追い詰めてしまうようになり、結果体調を崩し、無職の現在に至ります。

今年に入り、「自分を救ってくれる本を。。。」と思い、

とある本屋さんで著書のタイトルがパッと目に入りました。

「人生を半分あきらめる…?」と中身も確認せず、いわゆる本のジャケ買いをしたわけです。

家に帰って読んでみると、これがまさしく今私が悩んでいることを知っていたかのような内容だったんです。

「小さなあきらめ」を重ねる

著書には、「がんばればできる」「あきらめちゃだめ」というポジティブ言葉の乱発は、

他人も自分も追い込む、とあります。

確かにそうですね。

うつ病の原因にもなりますし、精神を患ってしまう人は真面目な人が多く、もう自分は充分頑張っているのに、「もっと頑張れる」と自分を追い込んでしまう。

そんな人たちへ、もっと自分を許してあげようよ

と、著書では、

人生に対する「小さなあきらめ」をじょうずに重ねていくことの必要性を教えてくださっています。

「もうだめかも」「仕方ないよ」「だめなら、だめでいい」「やるだけのことはやった」

というネガティブなつぶやきで、安心感が生まれる。

自分で言うのもそうですが、誰かがこの言葉をかけてくれるだけでも安心感が生まれる気がします。

印象に残った言葉が、

「自己責任」という考えこそ、無用な苦しみを生み出す諸悪の源

「あきらめる」ことができ、「自分を許す」事が出来ると私たちは、はじめてホッとし、安心する事が出来るということなのですね。

著書の第六章に「子育ては、なるようにしかならない」とあきらめる。

子どもには子どもの人生があり、子どもの人生のミッションがあるというとても興味深い内容があります。

もし子育てについて悩んでいる人がいたら、是非読んでみてください。

最後に、ふつうであることをあきらめる、

自分自身と周囲の人を赦し、大きな安心感をもたらす力がある、

「ま、いっか」という言葉。

これはかなり魔法の言葉のような気がします。

最後に

2012年に出版されていますが、2021年のこのタイミングで著書に出会えたのは奇跡じゃないかと思いました。

それぐらい今の私にぴったりの内容でした。

心がしんどくなったとき、

いつも自分を許す小さなあきらめの言葉をつぶやいていきたいと思います。

その小さなあきらめの中でも最強の言葉は、

「ま、いっか」!!

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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