死んでるみたいに生きたくない!【読書感想】グラスホッパー:伊坂幸太郎/角川文庫

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グラスホッパー:伊坂幸太郎

「復讐を横取りされた。嘘?」
元教師の鈴木は、妻を殺した男が
車に轢かれる瞬間を目撃する。
どうやら「押し屋」と呼ばれる
殺し屋の仕業らしい。
鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。
一方、自殺専門の殺し屋・鯨、
ナイフ使いの若者・蟬も「押し屋」を
追い詰める。
それぞれの思惑のもとに____
「鈴木」「鯨」「蟬」、
三人の思いが交錯するとき、
物語は唸りをあげて動き出す。
疾走感溢れる筆致で綴られた、
分類不能の「殺し屋」小説!

引用元:bookデータベース

ネタバレを知りたくない人は、

読み終わってからこの感想を読んでくださいね(^^)

殺し屋シリーズ第一弾

殺し屋シリーズ第一弾となる作品です。

主な登場人物は

  • 鈴木・・・2年前に妻を殺害され、復讐をもくろむ元教師
  • ・・・自殺専門の殺し屋
  • ・・・ナイフ使いの殺し屋
  • 比与子・・・寺原の会社(令嬢)の社員
  • 槿(あさがお)・・・押し屋

舞台となる場所は主に品川です。

鈴木が2年前に妻を殺害した

令嬢の社長・寺原の長男への、復讐をもくろんで

令嬢へ入社するところから物語は始まります。

ですが、鈴木と比与子の目の前で、

寺原の長男は車に轢かれてしまいます。

押し屋の姿を目撃していた比与子に

追跡するよう言われた鈴木は、

押し屋の家を突き止めます。

にもかかわらず、人柄の良さからか

鈴木は押し屋に感情移入してしまうのです。

比与子に対して押し屋をかばうような発言をします。

押し屋には家族がいたのです!

押し屋の名前は槿(あさがお)と言いますが、

しばらくこの槿が本当に押し屋なのか?

よくわからないまま物語は進んでいきます。

鈴木が槿の家を比与子に教えないがために、

事件がますます加速していってる気がします(笑)

押し屋の情報は、

鯨と蟬の耳にも入ってくることになります。

素晴らしき伏線回収

やはり物語のラストでは、

素晴らしい伏線回収が待っています。

鈴木・鯨・蟬が品川へ向かい、

鉢合わせになってしまった時、

三人の運命はどうなってしまうのかが

注目ポイントです!

押し屋の槿も登場しますが、

殺し屋なのにヒーローに思えてしまうのは

私だけでしょうか(笑)

「スズメバチ」

という殺し屋がいたという話が、

物語の途中で出てきます。

結構流しがちで読んでしまいますが、

このスズメバチの正体もラストで

しっかり伏線が回収されています。

そして鯨のめまいと、そのあとに現れる亡霊達。

冷酷に見える鯨に、
罪の意識が芽生えてきているんじゃないかなと思いました。

ラスト近くでの槿の息子・孝次郎と
鈴木のやり取りにちょっと感動してしまうんですよね。

「劇団」として家族になった孝次郎にも
ちゃんと心があるんだなぁと。

孝次郎の昆虫シールと「バカジャナイノー」

という言葉。

鈴木とまた会える日が来たらいいのにな
と思ってしまいます。

(おまけ)田中登場

伊坂幸太郎さんの別作品
「オーデュボンの祈り」の田中が登場します。

「未来は神様のレシピで決まる」

とカカシが喋っていたと言っています。

元カウンセラーで現在はホームレスとして登場しています。

田中が鯨に言った、

「対決ですよ」

の一言で、物語がラストへ向けて
加速していったように思います。

ちょい役ではなく、

結構キーパーソンとして登場していました。

最後に

伊坂幸太郎さんの頭の中はどうなっているのか?

伏線が回収され始めた時の
胸の高鳴りが止まりません。

ミステリー好きのかたにオススメの一冊です!

映画化もされており、

生田斗真さん、山田涼介さんが出演しています!

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